当院の心不全対策チーム
構成職種と資格

職種
心不全対策チームは多職種で構成されています。
医師(3名)
薬剤師(1名)
看護師(5名)
理学療法士(1名)
管理栄養士(2名)
臨床検査技師(1名)
診療放射線技師(1名)
ソーシャルワーカー(1名)
医療事務(1名) 計18名
資格等
循環器専門医:1名
救急科専門医:1名
心不全療養指導士:3名(看護師:2名、理学療法士:1名)
心臓リハビリテーション指導士:2名(医師:1名、理学療法士:1名)
循環認定理学療法士:1名
活動の目的

理事長 藤本 宗平
現在、患者個々で病態は違うが主病と同時に心不全治療を開始するケースが増えています。患者の観察項目も増えており、多職種で情報の共有と連携が重要となります。現状を維持できるよう支援し、再入院や心不全悪化を防ぐ対策を伝えていきます。
また、当院は近隣介護保険事業所の協力医療機関として心不全連携シートを配布し、情報の共有や地域全体で心不全を支援することを目指しています。

医局長 中山 洋一
内科診察をする際にほとんどの高齢者が心不全の状態です。なるべく多くの地域高齢者の方に心不全増悪を防ぐ対策をしていきたいと思います。
活動内容

・心不全カンファレンス(月2回、医師参加)
・心不全ミニカンファレンス(月2回)
・心不全療養指導(本人・家族・施設関係者)
・退院後の相談受付
・院内研修会(不定期)
・多施設合同研修会(不定期)
写真は、心不全カンファレンスの様子です。

退院後の支援について
院内教育について
研修会の開催

年に数回、院内・院外研修会を行っています。当院メディカルスタッフを中心に医師も参加しています。昨年は当院近隣の施設職員と合同で研修を行いました。
学術活動への参加

日本循環器学会、日本心不全学会、日本心臓リハビリテーション学会への参加や学会発表を行っています。学会発表のサポートも多職種で行っています。
資格取得

2025年に新たに1名心不全療養指導士を取得し3名が在籍しています。有資格者は新たな心不全療養指導士の取得サポートを行い、取得に必要な症例レポートの添削、試験についてのアドバイスを行っています。
写真は芳野病院情報(広報誌)2023年3月号に掲載されたものです。
前原 宏樹(理学療法士)
心不全療養指導士という資格を取得する過程の中で心不全に関する基礎知識を学び、心不全に対する指導や連携の必要性を知る事ができました。心不全療養指導にマニュアルはなく自施設や地域のニーズに合わせて活動することが求められ、やりがいのあるお仕事です。
本名 二美(看護師)
当院でも心不全患者が増加傾向にあります。心不全療養指導士の資格取得で心不全に関する知識やスキルを身につけることができました。多職種の集う心不全チームに携わり、心不全患者のセルフマネジメントの支援や療養生活への指導の実践をしていきたいと思います。
河原 春奈(看護師)
心不全療養指導士という資格を取得する過程の中で心不全に関する基礎知識を学び、心不全に対する指導や連携の必要性を知る事ができました。心不全療養指導にマニュアルはなく自施設や地域のニーズに合わせて活動することが求められ、やりがいのあるお仕事です。
地域で支える心不全患者の療養ネットワーク
岡山県北部心不全療養ネットワーク
心不全患者は退院後も施設や在宅での療養が必要となるため、連携施設や介護施設とも継続したケアが求められます。県北部では、基幹病院である津山中央病院を中心に当院や近隣医療機関と協力し「岡山県北部心不全療養指導ネットワーク(NOHF―net)」を立ち上げ、地域全体で患者を支える体制の整備を開始したところです。住み慣れた地域で専門的ケアが途切れないよう、医療・介護の各分野が一丸となり、地域特有の移行期ケアを強化していきます。

医師 藤本 竜平
(岡山県北部心不全療養ネットワーク代表世話人)
日本全体で心不全患者が急増し「心不全パンデミック」とも呼ばれる深刻な状況です。津山英田保健医療圏の高齢化率は39%と全国平均より高く、循環器疾患が救急搬送の多くを占めます。全国の心不全患者数は推定120万人を超え、2030年には130万人に達し、認知症の併発も増加する見込みです。症状改善や寿命延長には早期診断と適切な治療、医療職の連携が不可欠です。