距離はあっても こころは最接近  わたしたち職員の健康管理・感染防御マナー

 国はwith corona、経済対策重視、PCR等の検査推進へとシフトしている。一方高齢者への感染拡大を危惧しその対策を急いでいる。特にインフルエンザとCOVID-19が同時に襲来する今冬にむけて、ウイルスに対する臨戦態勢を整備しなければならない。入退院・所が頻繁な芳野病院、老人保健施設 虹は特に院内施設内感染リスクが高い。また感染蔓延期の医療ひっ迫時における指定病院入院病床の空きまでの間、施設内で感染者の管理を行政から依頼される事態があるかもしれない。そのため更なる感染防御対策が要求されている。病院、介護保険施設を利用されている患者、利用者とその家族、全職員の安全安心のために、わたしたち共愛会職員全員が一丸となり感染防御行動を行ないたい。

一般財団法人 共愛会 理事長 藤本 宗平

日常的に

・3密(密集、密接、密閉)の回避。(「3密空間」にいる感染者は、いない
 感染者よりも18.7倍も他の人へ感染させやすいとのことです。)
・不要不急の外出(特に感染者発生地域へ)を控える。
・対面で、大声で談笑しない。
・申し送りは少人数で、静かに、分散して効率よく行なう工夫を。
・フロアー間の職員交流を最小限に。
・「One Care One Wash」を習慣にする。
・休憩、食事は横並びで、分散して行なう。
・眼からのウイルス侵入を防ぐため伊達メガネをかける。
・時々洗顔をする。(1時間に平均23回無意識に顔に触っています)
・スイッチ、ボタン類はボールペンなどで、無ければ左手指第2関節で。
・キーボードを打った後、必ず手指消毒を。
・道具を共有しない。自分専用に。
・換気は1時間に1回、10分間程度。エアコンは入れっぱなしで。
・外気(風)の流れを読み、2カ所以上開窓を。常に風上に。
・新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)をインストールする。
・感染した時のため、誰とどこで逢ったかをメモしておく。
・スーパーは一人で、すいている時間に、素早く。電子決済で。
・飲み会はオンラインで。
・風評に加担しない、誹謗中傷に屈しない。

持ち込まない

・患者、利用者、職員の日頃からの健康管理と健康状況を把握する。
・患者、利用者の他の事業所、家族等からの感染リスクを把握する。
・利用者のお迎え時の健康チェックをリストをもとに厳密に行なう。
・利用者、家族への急なサービス変更への理解と代替サービスの準備をする。
・職員の健康管理をより厳密に行う。
・職員はマスクを着け、伊達メガネをかける。
・職場内外での3密の回避、ソーシャルディスタンス等の社会的ルールを厳守。
・面会制限。入館制限を行なう。オンライン面会を行なう。
・入所利用者、職員からの電話、手紙、施設情報誌、オンライン等で家族とのコミュニケーションを維持する。
・ホームページ、広報誌等で利用者家族、関連事業所と情報共有する。
・可能な限り早期診断対応の手段であるPCR、抗原等の検査を行う。
 理想は入院、入所前に、通所リハビリ利用者は定期的な検査、職員も定期的な検査を。疑わしい人には躊躇なく検査を行う。

拡大させない

・標準予防策(standard precautions)の徹底。
・石鹸による手洗い、アルコールによる手指消毒(One Care One Wash)。
  マスク装着等の徹底。
・感染防護具(キャップ、フェイスシールド、ゴーグル、マスク、ガウン、グローブ)を備える。
・患者、利用者の3密の回避、ソーシャルディスタンスの堅持を。
・一斉放送を行い環境消毒と換気を頻回に行う。日常業務を中断してでも全職員で一斉に行う。
・1日3回から1時間に1回、10分程度の頻回な換気へ。エアコンはつけたままでよい。
・食事サービス中の患者、利用者の健康チェックを行なう。特別なチェックリスト作成。
・大きな体温モニター表、sPO2モニター表等をサービスステーションに掲示し毎日記録する。
・フロアー間の人の交流を避ける。
・職員は対面で、大きな声で話さない。

感染が強く疑われる、あるいは感染した入院患者、入所利用者への備え

・あらかじめゾーニングを決め、シミュレーションをしておく。
・感染防御の研修を受けたスタッフで専従チームを組んでおく。
・可能であれば、3~4交代制を検討する。
・他の職員と専従チームとの交流を避ける。
・感染防護具の確認と備蓄。患者の食器はディスポ製品とする。
・感染防護具の着脱を練習しておく。
・保健所、感染専門医療チームの指示に従うため、患者、利用者情報および職員行動歴をまとめておく。
・同一法人の医療介護スタッフ等の支援を受けるルールを。
・不足したマンパワーの補充を遠慮せず地方自治体、老健協「支え合い」システムに依頼する。
・ホームページ、広報紙等で利用者家族、関連事業所と情報共有をしておく。

集団発生・クラスターへの備え

・事前にゾーニング、動線を決め、全職員で訓練シミュレーションをしておく。
・隔離用に換気が十分な個室を決めておく。
・感染防護具の着脱を真剣に練習する。
・保健所、感染専門医療チームの指示に従うため、患者利用者および職員情報をまとめておく。
・濃厚接触者となる可能性があり、職員個々の行動調査への対応、例えば日記。何処で誰と…。
・感染防御の研修を受けたスタッフの専従チームを直ちに配置できる体制に。
・同一法人からの支援体制を築いておく。
・さらに不足するマンパワーは、老健協「支え合い」システムに派遣依頼する。
・KY協議会でマンパワー相互支援のルール作りをする。
・感染防護具の不足は県と老健協から補充する。
・患者の食器はディスポ製品。衣類リネン類は患者専用とする。
・帰宅困難な職員のためのホテル等を確保する目的で交渉しておく。
・職員の大半がPCR検査を受け、感染が確定されれば入院あるいは指定された隔離施設に入る。
・発生当日からホームページで実況報告。ニュースペーパー等で利用者家族、関連事業所に周知。
・DMAT. (Disaster Medical Assistance Team). 災害派遣医療チーム. DPAT. (Disaster Psychiatric Assistance Team). 災害派遣精神医療チーム。
 県看護協会・感染管理認定看護師、介護福祉士会等との連携の事前準備。
・県からの派遣医療チームは、感染防止措置の問題点を把握して見直した上で、濃厚接触者の把握、検査を行い、感染者の隔離等を行なう。
・感染者の入院先病院のリストを作成しておく。
・感染者の入院時に状況・症状等の情報提供のための申し送りリストを作成しておく。
・医療施設・高齢者施設で感染者が発生した場合は・・・
 すべての入所者・職員にPCR検査を行政検査で実施することが、Q&Aで示されていますので、心づもりを。

その他

・患者、利用者の感染症治療に対するACP人生会議、意向調査を行っておく。
・くり返し防護具の適正な使用方法を研修しておく。
・感染対策のすべての行動は職務と理解し習慣化すること。
・管理者はBCP「Business Continuity Plan」事業継続計画を策定しておく。
・国県からのサービス継続支援、感染対策経費支援の内容と手続きを研究する。
・風評に加担しない、誹謗中傷に屈しない。